JaSECT 関東甲信越地方会ホームページLast updated  2025.2.19
日本体外循環技術医学会 関東甲信越地方会
JaSECT:The Japanese Society of Extra- Corporeal Technology in Medicine

2024年度 第3回勉強会の報告

  
Ⅰ.日  時:2025年1月18日(土曜日) 13:30~16:40
Ⅱ.開催場所:東京科学大学病院 歯学部特別講堂
Ⅲ.参加人数:78人(会員65人 非会員11人 学生2人)
Ⅳ.プログラム 
  進行:安田 徹 技士(自治医科大学附属さいたま医療センター)
     松田 考平技士(自治医科大学附属さいたま医療センター)
 
 今回の勉強会は「低侵襲手術(MICS)」をテーマとして、教育講演とシンポジウムの2部構成で開催されました。
 

1. 教育講演:『Robotの進歩と心臓外科手術』
東京科学大学病院 心臓血管外科 教授 藤田 知之 先生
 

 教育講演は、弁膜症の治療に必要となる人工弁(機械弁、生体弁)の成り立ちから弁形成の術式、Robot手術での利点や成績と傾向、各社Robot手術装置の特徴について講演していただきました。
 
 講演の中では、僧帽弁形成での水テストの具合をルート圧で評価する方法やRobot装置の操作感覚について、ご自身の経験を交えながら分かりやすくご教授をいただきました。

 まとめでは、手術を成功させるために、チーム間の会話や言葉が聞こえる環境と視認性の良いモニターの配置が重要であると示されました。
 
 

2. シンポジウム:『MICSにおける体外循環』:施設発表/総合討論
慶応義塾大学病院 佐藤 慎吾 先生
順天堂大学医学部附属順天堂医院 若松 禎人 先生
ニューハート・ワタナベ国際病院 小笠原 大輔先生
榊原記念病院 田辺 克也 先生


 施設発表では、MICSでの体外循環方法および工夫等について発表していただきました。ディスカッションでは、MICSで重要な「脱血不良」に関して流量やカニューレの位置、術野との連携等についての議論を皮切りに、「コミュニケーションの取り方」「iNO療法」「輸血」「心筋保護」「エアー抜き」について、活発な意見交換が行われました。
 

進行:安田技士 松田技士
 
教育講演:藤田先生
 
シンポジスト
田辺技士 佐藤技士 小笠原技士 若松技士
 
会場風景

 
 今回の勉強会は、近年増加してきている手術手技である「低侵襲手術(MICS)」をテーマとし、多くの方にご参加いただきました。
 
 当会では、体外循環に関わる内容で知りたいことや臨床上での疑問についてなど、参加された方が少しでも今後の業務に活かせるようなテーマを取り上げて、開催して参りたいと考えております。
 
 皆様には、参加をした際には積極的に発言していただき、勉強会を盛り上げていただきたいと思います。
 
今後も勉強会へのご参加、何卒よろしくお願いいたします。

以上
 
広報・情報係
小野 小林 初鹿野 神崎